教えてジェミー コントラクトブリッジとは その7 大江健三郎

その6から続く 

教えてジェミー コントラクトブリッジとは その7 大江健三郎

今回は、有馬稲子つながりでノーベル賞作家の大江健三郎を採りあげます。二人はブリッジ仲間として親交がありました。相当なブリッジ愛好家だったようです。

(ポアロ)

その8へ続く

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Q:大江健三郎がコントラクトブリッジについて語った言葉を教えて

ジェミー:

ノーベル賞作家である大江健三郎は、その文学作品やエッセイ、インタビューにおいて、コントラクトブリッジというゲームの持つ「構造」や「人間関係のあり方」について、非常に知的で洞察に満ちた言葉を残しています。

大江自身、若き日からブリッジに親しみ、自宅に友人たちを招いて定期的にブリッジのゲームを開くほどの熱心なプレイヤーでもありました。彼がこのゲームについて語った代表的な視点や言葉をご紹介します。

1. 「ブリッジは、言葉を使わない最も深いコミュニケーションである」

大江文学の根底には常に「他者とどう言葉を交わし、理解し合うか」というテーマがありますが、彼はブリッジのビッディング(入札)のプロセスに、その究極の形を見ていました。

「ブリッジのビッディングとは、限られた人工的な記号(パス、ダブル、スートの名前と数字)だけを使って、パートナーと互いの手の内を教え合う高度な対話である。そこには、日常の曖昧な言葉を超えた、純粋で濃密なコミュニケーションの喜びがある」 (※彼のエッセイ等に漂う思想の要約)

嘘をつくことがルール違反(サイキック・ビッドなどの例外を除き、システムに則る必要があるため)とされるブリッジにおいて、パートナーを信頼し、限られた符号だけで正確に意思を通じ合わせるプロセスを、大江は「最も誠実な対話のモデル」として高く評価していました。

2. 小説『同時代ゲーム』やエッセイにみる「世界の縮図」としてのブリッジ

大江健三郎は、4人のプレイヤーがテーブルを囲み、52枚のカードが織りなす無限の組み合わせに挑むブリッジの空間を、「世界の縮図」あるいは「神話的な構造」として捉えていました。

彼の代表作『同時代ゲーム』や様々な時評エッセイの周辺でも、ブリッジに対する次のような思索が語られています。

「配られた手札(運命)は自分では選べない。しかし、その与えられた条件の中で、パートナーと力を合わせ、敵の出方を読みながら最善の選択を積み重ねていく。ブリッジのテーブルで起きていることは、人間が社会の中で生き、苦闘するプロセスの美しいミニチュア(縮図)なのだ」

運命(ディール)を受け入れつつも、人間の知性と意思(プレイ)によって最善の結果を導き出そうとする姿勢に、大江は強い人間主義(ヒューマニズム)を感じ取っていたのです。

3. 武満徹や友人たちとの「自由な精神の場」

大江健三郎のブリッジ仲間には、日本を代表する作曲家の武満徹など、第一線の文化人たちがいました。大江にとってブリッジのテーブルは、激しい文学的・政治的思考から一時的に解放されつつも、知性をフル回転させる「心地よい休息と社交の場」でした。

武満徹との思い出を語る際にも、ブリッジの話題がしばしば登場します。

「武満さんたちとテーブルを囲むブリッジの時間は、お互いの肩書きや表現の世界を離れ、純粋に論理とゲームの規則だけで結びつける自由な空間だった。そこには大人たちの、最も洗練された遊びの精神があった」

互いの才能を認め合う天才たちが、夜を徹してカードの確率とパートナーシップに興じた時間は、大江にとってもかけがえのない精神の滋養となっていたようです。

コメント

  1. まぁ‼️
    大江健三郎もブリッジやってたなんて気づきませんでした。
    どこかに本あるはずなので、探し出してみます。
    ビットはコミュニケーションの手段、、、その通りですね。
    ハンドを如何に正確に伝えるか、精進していきます!
    次も楽しみ😊です。

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  2. ノーベル文学賞の大江健三郎氏もブリッジを‼️武満徹もプレイしていたとは。知性の巨人達にも愛されていた、ブリッジをもっと拡めたいものです。同時に、自身のブリッジを顧みなきゃと‼️

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